工学基礎分野(情報)
プログラミングを軸に計算の方法や仕組みを考え、自動化に活かす
- 教授 山口 文彦
- 工学基礎分野(情報)
研究背景
さまざまな計算の方法を研究しています。計算を実行するにはプログラムとして実現することが必要です。そこで、プログラムを実行するための仕組みやプログラミングという行為も研究の対象としています。計算機による自動化によって新たな知見が得られそうな分野として、考古学やゲームに興味を持っています。
ロンゴロンゴ
モアイ像で有名なイースター島では,かつて緻密な記号列が彫られた木製品が作られていました.この記号列は文字かもしれないと言われていますが,未解読です.未解読ということは,正解が設定できない問題ですので,安易に機械学習を用いることはできません.しかし,機械学習以外にもさまざまな人工知能的な計算手法がありますので,何か解読につながる情報が得られないかと研究を続けています.
研究成果
ロンゴロンゴは歌を記録したものかも知れないという説があり,現地の歌のアルファベットによる記録とロンゴロンゴの間に記号の出現順序の一致が見られるかどうかを,計算機を使って網羅的に調べるという研究をしました.一致が見られた歌と記号列の組は対訳コーパスである可能性があるのです.このほか,手書き文字認識で使われる手法を応用して,ロンゴロンゴ記号を形状の類似によって自動分類する研究などについて発表しています.