豊田工大Release
【他大学との交流】交流を通じて研究の視界を広げる ~シリコン系半導体ニューフロンティア研究会開催~
2024.12.10
半導体研究の可能性を追求する、皆さんの研究に期待が寄せられています
愛知工業大学、岐阜大学、名古屋大学において半導体分野の研究を行う、教員および学生を本学にお招きし、研究紹介などを通じて交流を促進する研究会を11月22日、本学にて開催しました
今回が初回となる当研究会は、本学の機能半導体デバイス研究室 沼田 敏典 教授の呼びかけにより実現。
半導体領域研究に取り組んでまだ日が浅い学生を対象に参加を呼びかけ、大学の"枠"を超えて仲間との交流を深める、というのが今回の研究会の趣旨です。
開催のあいさつとして沼田教授より「半導体は長い間スケーリングを追求し、ナノスケールが当たり前となっているが、微細加工は限界を迎えている。そうなると、半導体を発展させるためにはどのような可能性があるのか、この交流会を通じて半導体研究の無限の広がりを知ってほしい」と述べました。
また、岐阜大学の久保 理 教授からは、シリコン以外の新しい半導体素材などの研究成果について解説し、そして「研究者をやっていると外国人も含め、研究を通じた人的ネットワークが広がる。そこの楽しさもあるし、自分がやりたいと思っていることに向き合えるため、自身の人生を充実させることもできる」と、研究者としてのウェルビーイングにも触れ、学生が将来について考える際の参考となるメッセージも発信しました。
学生発表でお互いの研究を知る
各大学の教員による研究紹介の後は、参加学生の5分間の研究発表を行いました。本学、学部4年生の榊原 玲央斗さん(半導体研究室)は、発表の感想について次のように語りました。
「自分も携わる、半導体に関連する領域で研究をされている教員や学生の前で発表するのは、特別な緊張感がありました。また、同じ半導体とはいえ、さまざまなアプローチを行っている他大学の研究実績を知る、大変貴重な機会でした。誰かの指示によるものではなく、高い目的意識をもって学生自らが主体的に研究に取り組んでいる姿勢が、発表内容からも伝わってきたため、自分自身の励みになりました。私は現在、『卒業研究』に取り組んでおり、今回の参加者による論理的な解説など、今後の自分の研究発表の機会に活かせる点が多かったです。私も今後、目的が明確になるまで理解し、『なぜこの研究を行うのか』という理由を突き詰めて、研究をさらに深めていきたいと思いました」
[参加者]
- 愛知工業大学 材料?デバイス工学講座 田岡 紀之 教授 他、電気電子材料研究室 1名
- 岐阜大学 電気電子?情報工学科 応用物理コース 久保 理 教授 他、 久保研究室 4名
- 名古屋大学 情報デバイス工学講座 牧原 克典 教 他、 機能集積デバイス研究室 2名
- 名古屋大学 物質デバイス機能創成学講座 中塚 理 教授 他、ナノ電子デバイス工学研究グループ8名
- 豊田工業大学 電子情報分野 沼田 敏典 教授他、 機能半導体デバイス研究室および 半導体研究室11名