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大学からのお知らせ

年末年始を迎えるにあたっての学長メッセージ(2020.12.22)

2020.12.22

200907_pic 年末年始が近づいたこの時期に、学生の皆さんならびに教職員の皆さん全員が元気に新年を迎えられるようにと願いつつ、新型コロナウイルス感染症への対策をこれまでにも増して十二分に実施してくださるようお願いするために、このメッセージをお届けいたします。

 年末から年始は、本来ですと、クリスマス、忘年会、初詣、新年会、等々と楽しいイベントが続く季節です。しかし、本年は、自粛の日々として頂きたいと願っています。国の新型コロナウイルス感染症対策分科会からも、「命と暮らしを守るためには、社会を構成する一人ひとりが年末年始を静かに過ごすことが求められます」と提言しています。Go-Toキャンペーンも、年末年始は、全国的に停止することが決まりました。

 また、本学が所在する愛知県をはじめとして、東京都、大阪府等、感染症に関する総合的状況がステージIIIである地域には、「大人数の忘年会?新年会は見送り」、「年末年始の帰省は、時期の分散のみならず、延期も含めて慎重に検討する」ことも、上記分科会から提言されています。当職の自宅は東京ですが、この年末年始の帰京は取り止めて、名古屋に留まることに致しました。

 新型コロナウイルス感染症は、現在、第3波が到来しており、残念ながらまだそのピークを越えてはおりません。全国の感染者総数は20万人を超え、お亡くなりになった方々も3,000人に近づいていて、交通事故でお亡くなりになる年間人数を上回ってしまう情勢です。東京都、大阪府、北海道、愛知県等は既に病床も逼迫していて、病床使用率に関する国の指標は最高段階の「ステージⅣ」となっています。つまり、私たちには、さらに緊張感を高める必要があるのです。 

 豊田工業大学の構成員には、未だ罹患者はおられません。しかし、ご家族の罹患や構成員が濃厚接触者あるいは要観察者になるケースは、既に発生しております。近隣の大学では、先週、毎日のように新たな罹患者が出ています。新型コロナウイルス感染症は、本学にも、ひたひたと近づいているのです。感染者は全ての年齢層に広がり、無症状のままでも感染を拡げることが分かっています。若い方々が後遺症に悩まされるケースも報道されています。 

 本学構成員の皆様には、ご家族のため、友人のため、大学の仲間のため、大学の教育?研究活動の継続のため、社会のため、そしてご自身のために、本感染症への罹患防止対策をさらに徹底して頂けますよう、強くお願いする次第です。 

 最近、複数人の体温を非接触で計測できるサーモカメラを校舎内の数ヶ所に設置しました。皆さんの健康管理に役立ててください。また、「コロナ対策10箇条」というポスターを作製して、皆さんに配布するとともに構内に掲示し、以下の内容をお願いしています。毎日の検温等により体調を把握し、違和感が少しでもあれば登校せずに様子を見てください。構内では、マスク着用は義務です。飲食は食堂等の定められた場所でのみ可能であり、飲食中の会話は厳禁です。密閉、密集、密接(三密)状態は回避してください。手洗いならびに手指消毒の励行もお願いしています。 

 学外にあっても、複数人での会食?飲酒の機会への参加は自粛をお願いします。「5人以上の会食等は自粛」と言われますが、この人数はガイドラインです。ものづくりで使われる「安全係数」と同じでしょう。今は「安全係数」をどこまで小さくできるのかを考える場面ではなく、できるだけ厳しく考える場面であると思います。皆さんのご理解とご協力が是非とも必要な状況です。

 学生の皆さんと教職員の皆さん全員のご努力のお陰で、本年度、豊田工業大学には新たな遠隔講義システムが立ち上がりました。もちろん不自由もありますが、これによって前期を乗り越えることができ、後期も終盤に至っております。本学の全構成員の皆さんのご協力とご努力に、深く感謝致します。年明けには期末試験もあります。学生の皆さんには、学修の総まとめにも努力して頂きたいと思います。卒論、修論、博論を纏めている皆さんには、今が力を集中して発揮するべき大切な時期であります。完成する論文が皆さんにとって「人生の良い記念品」となるように、仕上げの努力を積み重ねて頂きたいと思います。そんな折、もしも気掛かりなことや悩みごとを感じているようでしたら、本学の学生支援センターや保健室等に相談してみてください。

 開学40周年を迎える2021年には、学生の皆さんと教職員の皆さんの全員で新型コロナウイルス感染症への対策をしっかりと実施しつつ、リニューアルされた久方キャンパスにおいて、「学修」と「研究」の活動に邁進して「山椒は小粒でもピリ辛い」豊田工業大学の存在感をさらに高めてゆきたいと思います。どうぞ宜しくお願い致します。

豊田工業大学 学長 保 立 和 夫