豊田工大Release
電子情報通信学会2021年度論文賞を受賞
~情報通信研究室 松井 一 准教授
2022.07.21
豊田工業大学 大学院工学研究科 松井 一 准教授(情報通信研究室)が
電子情報通信学会2021年度論文賞を受賞しました。
(2020年10月から2021年9月まで電子情報通信学会和文論文誌?英文論文誌に発表された論文の内から12編が論文賞として選ばれその中の1編となった。受賞論文は2021年7月に早期公開されたため対象となった。)
受賞者 |
Ramy Taki ElDin, Associate Professor(Ain Shams University, 本学元PD研究員) 松井 一 准教授(情報通信研究室) |
---|---|
受賞論文 | Ramy Taki ElDin, Hajime Matsui, "Linking reversed and dual codes of quasi-cyclic codes," IEICE Transactions on Fundamentals of Electronics, Communications and Computer Sciences, vol.E105-A, no.3, pp.381-388, Mar. 1, 2022. https://doi.org/10.1587/transfun.2021TAP0010 |
受賞日 | 2022年6月9日 |
研究内容
デジタル情報の送受信や記録の際の信頼性を高める情報通信技術である誤り訂正符号において、準巡回符号は漸近的に優れたものを多数含む有望なクラスであることが知られています。その中でも、自己直交符号や自己双対符号は扱いやすい有用なクラスであり古くから研究されています。受賞論文では、反転不変符号と呼ばれる比較的新しいタイプの誤り訂正符号について、まず反転符号を特定する生成多項式行列と呼ばれる数式を決定し(Theorem 1)、それを用いて反転不変符号と自己直交符号や自己双対符号とのこれまで知られていなかった関係を見つけました。その結果、誤り訂正能力の高いものを構成?探索する際の計算量を削減し、優れたものを実際にいくつか発見しました(Table 1)。受賞論文の研究成果を用いて、DNA記録の際に用いられるDNA符号などへの応用が期待されます。
賞状および副賞